「一度断ったのに、上司がまた面談の時間を取ってくる」
そんな状態で、どう断れば引き止めが終わるのか悩んでいませんか?何度も呼び出されると、気持ちが揺らいでしまうのも無理はありませんよ。
この記事では、しつこい引き止めへの対処法と、引き止めの言葉ごとの返し方の例文、それでも辞めさせてもらえないときの進め方を紹介します。
じん係長私自身、製造業で8年働いたあと退職し、IT業界へ移りました。
読み終えるころには、引き止めの言葉に迷わず返して、決めた日付で辞められるようになっているはずです。引き止めがしつこくて困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- しつこい引き止めへの3つの対処法
- 引き止めの言葉ごとの返し方の例文
- 会社がしつこく引き止める理由
- 何度断っても辞めさせてもらえないときの進め方
- 上司と直接話さずに辞める方法
退職の引き止めがしつこいときの対処法

引き止めがしつこいときは、退職するのは揺るがないことを伝え、退職の日付を動かさないようにしましょう。それでも話が進まなければ、もっと上の管理職に相談すると良いです。
- 退職するのは揺るがないことを伝える
- 退職の日付は安易に変更しない
- もっと上の管理職に相談する
① 退職するのは揺るがないことを伝える
引き止められると、つい辞める理由を詳しく説明したくなりますよね。
ただ、退職理由を論点にすると「それなら改善するから」などと話が長引いてしまいます。「もう決めたことなので」と、考えは揺るがないことを何度も伝えるようにしましょう。
同じ言葉を繰り返すだけで大丈夫です。新しい理由を足さないほうが、話は早く終わりますよ。
② 退職の日付は安易に変更しない
「もう一度よく考えてみて」と言われることも多いですが、退職の日付はなるべくずらさないようにしましょう。一度譲ると、それに味を占めて何度も引き止めが続きます。
引き継ぎには協力しつつ、日付だけは最初に伝えたとおりで通すと良いです。
※日付を動かさずに返す言い方は、引き止めの言葉ごとの返し方で紹介しています。
③ もっと上の管理職に相談する
直属の上司のところで話が止まっているなら、その上の管理職に退職の意思を伝えて相談しましょう。上の立場の人が入れば、上司ひとりの判断で引き止め続けることは難しくなります。
「◯◯課長には◯月◯日で退職したいとお伝えしていますが、話が進まずにいます。退職の進め方についてご相談させてください」
引き止めの言葉ごとの返し方【例文あり】

どんな言葉で引き止められても、相手の話はいったん受け止めて、最後は「退職する気持ちは変わりません」と返しましょう。相手の話に反論すると、そこからまた話し合いが始まってしまいます。
- 待遇の改善を持ちかけられたら
- 「後任が決まるまで」と言われたら
- 罪悪感に訴えられたら
- 損害賠償や懲戒をちらつかされたら
じん係長私も退職を伝えたとき、まず「もったいない」と言われました。
次はどこだと聞かれ、IT業界だと答えると「未経験で?畑違いだろう」と返されました。
強く止められたわけではありません。ただ、うまくいくとは思われていないのが分かりました。
こうした言葉には、言い返さなくて大丈夫ですよ。「ご心配いただきありがとうございます、もう決めたことなので」と返せば十分です。
待遇の改善を持ちかけられたら
「給料を上げるから」「希望の部署に移すから」と言われると、気持ちが揺れてしまいますよね。
待遇の話が出ても、決めたことは変わらないと返しましょう。条件の話に乗ると、条件をすり合わせる話し合いが始まってしまいます。
「ありがたいお話ですが、条件の問題ではありません。もう決めたことなので、◯月◯日で退職させてください」
「後任が決まるまで」と言われたら
後任を決めるのは会社の役目なので、引き継ぎには協力すると伝えたうえで、日付は動かさないようにしましょう。後任が決まるのを待っていると、退職日がいつまでも決まりません。
「引き継ぎは、退職日までにできる限り進めます。ただ、退職日は◯月◯日のままでお願いします」
※引き継ぎが退職日までに終わりそうにないときは、引き継ぎが間に合わないまま辞めるときの進め方も合わせてご覧ください。
罪悪感に訴えられたら
「今辞めたらみんなが困る」「お世話になったのに」と言われると、申し訳なさで言葉に詰まってしまいます。
辞めるのは悪いことではないので、感謝を伝えつつ断りましょう。人手が足りないのは会社が解決することで、あなたが背負うことではありません。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。これまでのことには本当に感謝しています。それでも、退職する気持ちは変わりません」
損害賠償や懲戒をちらつかされたら
辞めることを理由に、損害賠償や懲戒解雇が認められることはまずありません。言われても言い返さず、いつ誰に何を言われたかを記録しておきましょう。
話が本当に請求へ進みそうなら、自分だけで対応せず弁護士に相談すると安心ですよ。
「損害賠償や処分のお話は、確認したうえで対応させてください。退職の意思は変わりません」
※法律の根拠は、よくある質問で確認できます。
なぜ会社はしつこく引き止めるの?

会社がしつこく引き止めるのは、人が抜けると会社や上司が困るからです。引き止めの強さは、あなたの判断が正しいかどうかとは関係ありません。
- 人手が足りなくなる
- 採用にお金がかかる
- 上司の評価に響く
理由が分かれば、相手の言葉に振り回されずに済みますよ。引き止められても「会社の事情なんだな」と受け止めて、決めたことを伝え続けましょう。
何度断っても辞めさせてもらえないときは?

法律では、退職を申し出てから2週間がたてば辞めることができます。口で止められ続けるなら、退職日を書いた退職届を人事宛てに出しましょう。
- 退職日を決める
- 退職届を人事宛てに出す
- 受け取ってもらえなければ郵送する
口で伝えるだけだと、「まだ話し合い中だ」と流されてしまいます。退職届を出せば、辞める日が形に残りますよ。
「◯月◯日で退職したいと上司に伝えていますが、手続きが進んでいません。退職届をお渡ししますので、手続きをお願いします」
受け取ってもらえないときは、郵送しても大丈夫です。
※郵送するときの送り方と、契約社員の場合の扱いは、よくある質問で紹介しています。
上司と直接話さずに辞める方法は?

上司と直接話さずに辞めたいなら、退職代行を使いましょう。あなたの代わりに会社へ退職を伝えてくれるので、引き止めの場に出ることなく辞めることができますよ。
- 退職代行に申し込む
- 退職代行が会社へ伝える
- 上司と話さずに辞められる
引き止めが強いときは、話し合いまで任せられる弁護士か労働組合が運営する退職代行を選びましょう。民間の業者は、退職日などの話し合いには入れません。
| 退職代行の依頼先 | 退職の意思を伝える | 退職日などの話し合い |
|---|---|---|
| 弁護士 | できる | できる |
| 労働組合 | できる | できる |
| 民間の業者 | できる | できない |
自分に合う退職代行は、おすすめの退職代行の記事で比べられますよ。
- 何度断っても面談に呼ばれ、話が前に進まない
- 上司と顔を合わせると、言いたいことが言えなくなる
退職の引き止めがしつこいときのよくある質問
ここからは、退職の引き止めでよく聞かれる疑問をまとめました。気になる箇所を開いて確認してみてください。
就業規則に「退職は3ヶ月前まで」とあれば、従わないといけませんか?
従わなくても辞められます。正社員のように契約期間が決まっていない雇用なら、申し出てから2週間で雇用が終わると法律で決められています(民法627条1項)。
ただ、円満に辞めるためには、できるだけ就業規則の期間に合わせて伝えると良いです。
契約社員でも、申し出てから2週間で辞められますか?
原則として、契約期間が終わるまでは辞められません(民法628条)。ただ、病気などやむを得ない事情があるときは、期間の途中でも辞められます。
契約期間が1年を超える契約なら、その契約が始まってから1年たった後はいつでも辞められます(労働基準法137条)。まずは雇用契約書で、契約期間が何年かを確認しておきましょう。
引き止めで「有給は使わせない」と言われたらどうすればいいですか?
退職前でも、有給は使えます。会社には休む日をずらす権利がありますが、退職日より後にはずらす先がないためです(労働基準法39条)。
断られたときの進め方は、退職前の有給消化を断られたときの対処法が参考になります。
退職届を郵送するときは、どう送ればいいですか?
内容証明郵便に配達証明を付けて送ると安心です。送った中身と、会社に届いた日が記録に残るので、「受け取っていない」と言われずに済みます。
内容証明郵便は、送った中身を郵便局が証明してくれる送り方です。郵便局の窓口で頼めますよ。
「損害賠償を請求する」と言われたら、払わないといけませんか?
払う必要はまずありません。退職は、申し出てから2週間で雇用が終わると法律で認められているからです(民法627条1項)。
実際に請求の書面が届いたら、自分だけで対応せず弁護士に相談しましょう。
引き止めに応じて残ると、どうなりますか?
辞めたいと思った理由が残ったままなら、また同じ悩みを抱えやすいです。
待遇の改善を約束されても、口約束のまま変わらないこともあります。迷ったときは、最初に辞めたいと思った理由が本当に解決するかを確かめましょう。
まとめ|辞める日を決めたら引き止めに付き合いすぎない
- 引き止めがしつこいときは、退職するのは揺るがないことを伝え、退職の日付を動かさない
- 話が進まなければ、もっと上の管理職に相談する
- どんな引き止めの言葉にも、いったん受け止めてから「退職する気持ちは変わりません」と返す
- 何度断っても辞めさせてもらえないときは、退職届を人事宛てに出す
- 上司と直接話さずに辞めたいなら、退職代行という選択肢もある
引き止められても、あなたが決めたことを曲げる必要はありません。まずは辞める日付を決めて、同じ言葉で伝え続けましょう。
あなたが気持ちよく次の一歩を踏み出せることを、応援しています!
